【商売のネタ帳.017】 効率化の危険性!!

中小企業経営者と仕事をしていると

「効率化」と
「コストカット」が

最重要課題のように思っている経営者が多いようです。

その前提が間違っているのかもしれない・・・と疑う事もなく。

マーケティングの分野でコストカット&効率化を進めると、
コストの掛からないセールスメールやメルマガで、
見込客リストに一気に連絡する。

というパターンになりがちですが、
果たしてそれが『費用対効果』が最も高いのだろうか?
という視点で、チェックする必要があります。

例えば、1000件の見込客リストに対し、
1通のセールスメールを書けば全員に届く訳です。
反応率1%とすると、1度のメールで10件の売上。

一方、
手書きの「熱~いメッセージ」を添えて、
キャンペーンの案内を送ると、反応率が2%だとしましょう。
成約は20件で、メールの2倍ですが、

メッセージを書く手間暇も掛かりますし、
キャンペーンチラシの印刷費も掛かります。
送料だってかかる訳です。

そういった諸々の経費を考えると、
どちらが得か?(費用対効果が高いか?)
という話になって、

経費計算をすると、
メールの方が〝効率的”となる場合が多い訳です。

でも、この、刹那的な「費用対効果」で結論を出すのは危険なんです。

どうしてもメールセールスは、
回数を追うごとに、反応率が下がるので、
新しいメールアドレス(見込客)を集める必要があります。

一方、キャンペーン情報と共に、
毎回、熱烈な手書きのメッセージが送られてくると

「ウザい」といって離れて行く人もいますが、
「熱心だ」「親しみがわいた」「ファンになっちゃった」
という人も出てきて、紹介がうまれたりするんです。

もちろん、セールスレターでも、
上記のようなことは起こることがありますが、

自分の経験(肌感覚)でいうと、
圧倒的にアナログなアプローチの方が、
ファンになったり口コミの度合いは高いようです。

結局、僕ら人間は、
売上対象として機械的に処理されたくないし、
人の温かさに触れたいって事です。

「現状は非効率でも、先々大きな効果を生むことを仕掛ける」
そういった視点で、経営をする事の大切さを、
マーケティングの現場で感じる今日この頃・・・。

「A&Dネットワーク」という弊社の名前に込められた、
『アナログ&デジタルを使って、お客様の思いを伝える』という想いは
間違っていなかったと実感するのでありました。